モノにも「順位付け」を 〜キッチン収納を見直して、使いやすい空間づくりを〜
こんにちは。
今回は、キッチン収納についてお話しします。
日々の暮らしの中で、「キッチンが片付かない」「調理のたびに探し物が多い」といった声をよく耳にします。
実は、キッチン収納がうまくいっていない原因の一つに、
"モノの使い方に合った収納ができていない"というケースが多く見られます。
収納が得意な方もいれば、苦手と感じる方もいらっしゃるかと思いますが、
今回は「モノに順位をつける」という視点から、キッチンを整理整頓するコツをご紹介します。
まずはキッチンの中身を把握することから
収納を見直す前に、まずは今キッチンに何があるのかを把握することが大切です。
長年使っていない鍋や食器が、収納棚の奥で眠っていませんか?
冷蔵庫に同じ調味料が複数、開封されたままになっていませんか?
「何が」「どこに」「いくつあるのか」
これを一度チェックするだけでも、不要なモノや使っていないモノが見えてくるはずです。
モノには「使う頻度」という順位がある
キッチンには様々な道具や器具がありますが、それぞれ使用頻度やタイミングが異なります。
今回は以下の3つに分類してみましょう。
日常的に使うモノ(調味料、菜箸、フライ返しなど)
たまに使うモノ(ミキサー、フードプロセッサーなど)
季節ごとに使うモノ(土鍋、流しそうめん機など)
この「使う頻度」に応じて、収納場所を工夫することで、
調理の流れがスムーズになり、見た目もすっきりします。
① 日常的に使うモノは「すぐ手が届く場所」に
毎日使用する調味料や調理器具は、取り出しやすく戻しやすい場所に置くのが基本です。
調味料はコンロ周辺にラックを設ける
菜箸やトングはマグネット付きフックで吊るす
引き出しの場合は、一番手前に配置する
調理中の無駄な動きが減り、ストレスの少ない動線が確保できます。
② たまに使うモノは「日常の邪魔にならない場所」に
使用頻度が中程度の調理器具は、日常使いの道具と近い場所でもOKですが、
取り出す際に日常使いのモノの邪魔にならないよう配置することが大切です。
引き出しの奥
上段の棚(踏み台があれば届く場所)
"すぐに使えるけど普段は気にならない"というバランスがポイントです。
③ 季節ごとのモノは「収納の最奥部へ」
土鍋や流しそうめん機など、季節限定の調理道具は、
使用頻度が最も低いため、収納棚の奥や高所などに保管するのが適しています。
年に数回しか使わない=日常の動線から外してもOK
ラベリングやボックス管理で「どこにあるか」だけは把握しておくと便利
こうしたアイテムが手前にあると、日々の調理が非効率になってしまいます。
優先順位をつけることで収納は劇的に変わる
「収納が苦手」「キッチンが片付かない」という方は、
まずモノの"使う頻度"に目を向けることから始めてみましょう。
モノに順位をつけ、それに合わせた収納場所を考えるだけで、
キッチンが格段に使いやすくなります。
住まいづくりの中で考える「使いやすさ」
私たち木楽家では、収納スペースの「広さ」や「数」だけではなく、
"どんな暮らし方をするか"を軸に、収納の配置や大きさを設計しています。
収納は"しまう場所"ではなく、"暮らしを整えるための仕組み"です。
家を建てる際には、家族構成や生活スタイルに合わせた収納設計を行い、
住んでから「使いやすい」と実感できる家づくりを心がけています。
まとめ
キッチン収納は、単なる「整理整頓」ではありません。
日々の暮らしを快適にする大切な仕組みです。
使うモノに合わせた「順位付け」を意識し、
あなたにとって使いやすい、快適なキッチンをつくっていきましょう。